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香りのはなし Part 1

温かな日差しとともに、もうすぐ木々の芽が顔を出しはじめ、花たちも春を迎える準備をしています。

冬の寒さを乗り越えた草花たちは勢いよく咲き始め、この季節ならではの香りに春を感じますよね。

今回はそんな季節を感じ、気分を変える、“香り”についてお話をしたいと思います。

 

私たちの住む地球は、多くの“香り”に満ちています。

植物は香りで昆虫を誘い、動物は香りで仲間を増やします。

人間もまた、食べ物等の香りから四季を感じとり、草木や花の香りで気分をリフレッシュしたりと、

香りから様々な刺激や情報を得て暮らしています。

 

もし香りがなかったら、私たちの生活はとても味気ないものになっていたかもしれません。

香りは、私たちの生活にとって切っても切れない不可欠なものと言ってもいいでしょう。

 

人間と同じくらいの歴史をもっているとも言われる“香り”は古来より神秘的な要素が多く、

とても不思議で奥深いものであり、これまでにも世界中で様々な研究がされてきました。

 

香りや匂いの成分は40万種類あるともいわれており、自然界に存在する“香り”は

まだ分析や解明がされていないものも多くあります。

 

少し専門的に“香り”をお話しすると、

動物はその内の約3,000~1万種類を感じることができ、主に鼻腔にある嗅覚細胞でキャッチされ、

電気信号となって大脳皮質にある嗅覚領に伝わり、香りが認識され、識別されます。

その“香り”の信号は「本能の座」とも呼ばれる大脳辺緑系に直接届き、

自律神経系をコントロールする視床下部、

情動に関与する扁桃体、

記憶に関与する海馬、

に作用し、香りの特性に応じた心理的・生理的作用をもたらします。

 

“香り”は無意識的に私たちの感情や行動をコントロールする作用があるのです。

 

ですから日常生活の中でも、香りにふとした懐かしさを感じたり、

心地よい気分になったり、元気になったり、ストレスが和らいだりするのはごく自然なことなのです。

 

心地よい香りは、セロトニンという脳内の神経伝達物質の分泌を促し、幸福感や安心感を与えます。

男性が女性にバラの花を贈るのは、単なる見た目の演出だけではなく、

花の香りによる幸福感や安心感を贈っていると考えるととても素敵ですね。

 

“香り”は目に見えないものであり、言葉で表現するのはとても難しいです。

香りにはそれぞれを表現する明確な固有の言葉はなく、

ものを表す言葉、

感情や情感的な言葉、

造語や味覚的な言葉など

 

を用いて、様々な表現をされることが多いです。

 

特に感情や情感的な言葉による表現は、記憶の中枢から呼び覚まされるものなので、

人それぞれに感じ方が異なりとても個性的です。

 

自分の好きな香りや心地よいと思う香りを近くに置いて、

ストレスを緩和し、穏やかな気分で過ごしましょう。

そのように過ごすことで人間関係も円滑になりますし、

そういった幸せな気分は体の内側からもリフレッシュさせてくれることでしょう。

 

私のお勧めは好きな香りと一緒に周波数528Hz(ヘルツ)の音楽を聴くことです。

528Hzの音楽で代表的なのは、賛美歌である「アメイジング・グレイス」や

バッハの「G線上のアリア」、ジョン・レノンの「イマジン」もそれにあたります。

リラクゼーションにとても効果的ですよ。

 

香りのお話しはまだ続きます。

 

H.U.

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